マドリード郊外で、逆転を許した日本の得点シーンに言葉を失うスペインのサポーター。抗議の声を上げる人も目立った(中西賢司撮影)
【マドリード=中西賢司】サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表に敗れたスペイン代表は、グループリーグ2位通過で決勝トーナメント進出を決めた。同国のサポーターからは「決勝で再戦を」との声が聞かれた。
首都マドリード郊外にある同国サッカー協会本部のシアターホールには、横じまのスペイン国旗を身にまとったサポーターら約200人が集まり、熱戦を見守った。
スペインが圧倒的にボールを支配しながら、後半に立て続けの失点で逆転を許すと、頭を抱えて悔しがり、ゴールと判定された2点目に両手を上げて抗議する人も。挽回を信じる子供たちから「エスパーニャ!」(スペイン)の大声援が起こる中、試合が終了すると、今度は日本の堅守に大きな拍手が上がった。
会社員(58)は「2点目はラインを割っていたと思うが、審判の判断は受け入れる。日本は守りが堅く、疲れ知らずだった」とたたえた。
スペイン紙「マルカ」は、日本を「青いサムライ」と呼び、「日本はスペインに恐怖を与えた。なぜなら、荷物をまとめること(W杯敗退)が脳裏をよぎったからだ」と報じた。