モデル名の「数字」は何を意味しているか?
休日の街歩きはもちろん、オフィスカジュアルにも合わせられるニューバランスのカジュアルスニーカー。そのモデル名は「アルファベット+数字」で構成されています。
ニューバランスのカジュアルスニーカーのモデル名は「アルファベット+数字」で構成される。これらはただの品番ではなくそれぞれに意味があるため、覚えておくとシューズ選びに役立つはず
【画像】ネーミングの秘密を覚えたらニューバランスの看板モデル3品を写真で見る(18枚)
これらはただの品番ではなくそれぞれに意味があるので、覚えておくとシューズ選びに役立つはずです。
まず知っておきたいのが「数字」の意味。ニューバランスシューズでは、モデル名の呼称となるのが「数字」で、これは識別番号ともなっています。
多くの場合、200、300、400番と数字が大きくなるにつれて上位モデルとなり、フラッグシップモデルは1000番台(1300、1400、1500など)や2000番台(2000、2001、2040など)になります。
また、これらの数字は、シューズの特性によって分類されているのも特徴です。以下、有名な数字をご紹介しましょう。
■500番台
「574」や「576」などの500番台シリーズは、山道や砂利道など、いわゆるオフロードでのランニングを想定したモデル。そのため、アウトソールは従来のオンロードモデルに比べてラギッドな仕様となっており、全体のシルエットも若干ゆとりのある丸みを帯びているのが特徴です。
■900番台
“1000点満点の中で990点の完成度”という意味合いから、1982年、当時としては異例の高価格設定でデビューした「990」。以降、その末尾を変えながら「99X」として続く900番台は、その時代ごとの最高位モデルとしてリリースされるハイエンドシリーズです。特に1988年に発売された「M996」は不動のクラシックモデルとして、今も普遍的な人気を誇ります。
■1000番台
異例の高価格スニーカーとしてデビューするも、予想を上回る大ヒットを記録した「990」。そんなニューバランスの高級路線をさらに極めた超ハイスペックモデルとして、1985年に発表された伝説的モデルが「1300」。その極上の履き心地には、かのラルフ・ローレン氏も舌を巻いたというほど。1000番台はそんな「1300」の系譜を受け継ぐ、各時代の最高峰テクノロジーと最高級素材を惜しげもなく注ぎ込んだ、ニューバランスのフラッグシップシリーズです。
モデル名の「アルファベット」は何を意味しているか?
ニューバランスのモデル名がややこしく感じるもうひとつの理由が、モデル名の頭につく「アルファベット」ではないでしょうか。
たとえば、名作シューズとして知られる「996」の中にも、「M996」と「CM996」があるため、どうしても混乱してしまいます。ここからは、そんなアルファベット記述の仕組みをひも解きます。
「996」の現行版アジアンメイドモデル「CM996 GR2」。レトロな出で立ちにクラシックなサイドロゴが映え、細めのシェイプで大人もスタイリッシュに履きこなせる
モデル名についている「M」と「W」の頭文字は、それぞれ「MENS」と「WOMENS」をあらわす識別コードです。そして、これらの多くは米国または英国の自社工場で熟練職人たちが手作業によって生産するハンドメイド品。だからこそクオリティもプライスも高めです。このほか「UNISEX」を意味する「U」から始まるモデルもあります。
また、ニューバランスのスニーカーはすべてが高価格なわけではありません。なかでもモデル名の頭に「CM」がつくシリーズは、よりコストパフォーマンスを意識したアジアメイドの大量生産モデルで、価格もお手頃。とはいえ、搭載されるテクノロジーに遜色はないため、初めてニューバランスを買うという人は、こちらのシリーズから試してみるのもおすすめです。
さらに、性別を意味する「M」や「W」の後にアルファベットがつくモデルもあります。これらはシューズの用途を表すもの。「R」はランニング、「L」はライフスタイル、「W」はウォーキングなどとなっていて、たとえば「ML」は“男性用ライフスタイルモデル”となります。ちなみに、数字の後ろにつくアルファベットは、主に使われている素材やカラーを表しています。
●ブランドを代表する定番モデルをチェック
ニューバランスのモデル名について、その意味する内容がおわかりいただけたのではないでしょうか。このほかにも、カテゴリーやコンセプトなどにより、さまざまなモデル名が存在しますが、いわゆるライフスタイルカテゴリーにおいては先述した内容を基礎知識として覚えておけばOKです。
それでは最後に、ニューバランスの看板となる現行3モデルをご紹介しましょう。モデル名の意味を考えながらスニーカーをチェックすれば、よりニューバランスシューズへの理解が深まるはずです。
■ML574 EVM
現在では英国メイドの「M」シリーズが主流となる兄弟モデル「576」を、よりリーズナブルに仕立てたエントリーモデル。とはいえ、スエード×メッシュのベーシックなアッパーにオフロード用のトラクションを搭載しており、抜群の履き心地を実現しています。エコな素材と作業工程にこだわったサステナブルな仕様もポイントです。価格(消費税込)は1万1990円。サイズは22.0〜30.0cmを設定。
■CM996 GR2
1988年に発売された900番台シリーズの第3作として登場した「996」の現行版アジアンメイドモデル。レトロな出で立ちにクラシックなサイドロゴが映えるオーセンティックなデザインにより、現在も高い人気を誇ります。細めのシェイプなので大人もスタイリッシュに履きこなせるスニーカーです。価格(消費税込)は1万5180円。サイズは22.0〜30.0cmを設定。
■M1500 PNV
名作ぞろいの1000番台の中でも特に人気が高い、1989年発売「M1500」の英国製モデル。上質なピッグスキンスエード×メッシュ素材を駆使したコンビアッパーが特徴です。初採用となった小ぶりのロゴが際立つレトロハイテクなたたずまいも印象的。履き心地もデザインもまさに大人に似合う1足です。価格(消費税込)は2万8600円。サイズは22.0〜30.0cmを設定。