奈良県庁=中津成美撮影
任期満了に伴い2023年4月9日に投開票される予定の奈良県知事選で、同県香芝市出身で総務省財務調査課長の平木省氏(48)が近く、正式に出馬を表明することが関係者への取材で判明した。
平木氏は11月中旬、毎日新聞の取材に「奈良の役に立ちたい」と語り、出馬への意向を示していた。その後も県政関係者と協議。一定の地方議員や団体から支援を受ける態勢が整ったと判断し、立候補の意思を正式に示すことにしたとみられる。
平木氏は東大を卒業後、1997年に自治省(現総務省)に入省。京都府自治振興課長など地方行政にも携わり、2019年7月から22年6月に岐阜県副知事を務めた。また、自民党の高市早苗・経済安全保障担当相(衆院奈良2区)が総務相の時に秘書官を務め、16年の参院選では奈良選挙区から同党公認として出馬する動きもあった。
一方、現職の荒井正吾知事(77)=4期目=は11月29日の定例記者会見で「(出馬するかどうかは)まだ白紙」と述べ、態度を明確にしていない。支援者の意見なども聞いて近く最終判断し、県議会12月定例会代表質問への答弁で態度を示すとみられる。
知事選に向けては、森章浩・田原本町長(47)も荒井氏が出馬しない場合は立候補を検討する姿勢を見せている。日本維新の会や共産党も候補擁立を模索している。【久保聡】