83%の高精度で不良品見つけるAI開発…東芝、国内の半導体工場で実証試験
東芝は、生産ラインで得られる検査画像から製品の不良や欠陥を自ら学習し、高精度で発見できるAI(人工知能)を開発したと発表した。国内の半導体工場で実証試験を進め、早期の実用化を目指す。
東芝
製造業では、不良品を自動で検知し、生産性を向上させる画像分類AIの需要が高まっている。分類対象や判断基準を人間が教える「教師ありAI」と比べ、AIが自ら学ぶ「教師なしAI」は、導入の手間がかからないものの、精度の低さが課題だった。
東芝は検査画像の背景など不要な情報を無視し、欠陥に関わる重要な特徴だけを学習して、不良品を見分けられる仕組みを作った。分類精度は従来の27・6%から83・0%に向上した。
今後、このAIを半導体の検査装置などに組み込み、国内工場で導入する。目視では判定しにくい半導体回路の断線を見分ける用途などで活用するという。